上顎の親知らずのせいでいろいろな病状が出ることがあります。


今回の例は下顎の親知らずが無く上顎の親知らずが極端に延びてしまい下顎の歯槽骨の神経(下歯槽神経)を圧迫している例です。
症状としては
1.下顎のオトガイ部(下唇の部分)に時たましびれがある
2.頸部リンパ節がいつも腫脹している
3.顔面片側がいつも重たい
その方は耳鼻咽喉科で蓄膿症と診断され抗生物質の投与を受けておられました。
主訴は反対側の根尖性歯槽膿漏だったのですがそこを治療後に改めてパノラマレントゲン写真を診断したところ上顎の智歯のために下顎の下歯槽神経が圧迫され当たっているところだけがなんと本来の太さの3分の1まで狭搾していました。
そこで早速抜歯したところ上記の症状がすべて無くなり全身の体のだるささえも消失しました。
あまり例のないことですがこのようなこともあり得ますので大事に取ってある親知らずにもご注意願います。