歯科医師の適正とはいかんやと思うこともあります。
誰でも思うことででしょうが「この仕事が自分が本来やりたい職業なのだろうか?」と自問自答することがあります。
本当に生まれたときから歯医者に向いているという方はいないのではないでしょうか。
では、立派な歯科医師はどのように作られるのでしょうか?


それは環境が歯科医師に育て上げてくれるのです。
教育であったり先輩だったり同級生だったりといういろいろな刺激によって育てられることだと思われます。
ただし近年の歯科医師を取り巻く状況は悲惨で、大学でプライドを持った教育を受けてきて「さあ、患者さんのために、世の中に貢献しよう」と社会に飛び出しても歯科医師過剰の現在では保険点数とプライドを計りにかけるとプライドがずたずたになってしまうという現状があります。
今年になって患者さんが病院窓口で支払う自己負担率を上げ、一方で医療機関に支払われる診療報酬を大胆に削減しました。
それなのに現在先進7カ国の中で一人に対しての国民生産額(GNP)あたりの医療費のパーセンテージは最下位と成っており前回の小泉政権の過去の負の遺産となってしまっています。
(ちなみに米国では日本の7倍となっています)
この現状ではただでさえ歯科医師過剰の時代に医療費の削減。すなわち医療従事者に対する報酬の低下は医療全体の質の低下、忙しさのゆえにうっかりぽっかりミスに繋がってしまうのです。
何でもかんでも削減、もったいないを美徳とする心は大事なことですが本来必要のある福祉・医療費を削ることによって満足な医療を受けられなくなってきていることに危機感を持たなければいけない時代となってきているのを国民は今こそ認識すべきでしょう。