屋上の車
 5:00ホテルのモーニングコールを受け、6:00ロビー集合、配布荷物の分配をし、6:10ホテルを3台のレンタカーで出発。
車中からみる志津川は昨日の気仙沼に輪をかけた悲惨な状況で廃屋のビル屋上に新車のような車が
そのまま乗っていたり、巨大なH鋼が飴のように曲がっている、基礎のない一軒家が何事もなかったように
ヘドロの中に置物のようにあったりとそれこそ戦争による空爆以上の状況。


Aチーム
気仙沼市総合体育館(Kウェーブ)
午前中は3人で市役所勤務の歯科衛生士がリストアップし作成したリストに基づき指導を行う。
土地柄、同姓同名が多くスタッフは地区単位で区分けしていてくれたので非常に助かる。
また、現地スタッフが同行しているため意思の疎通がスムーズに行えた。
これは東北弁という難しい言語の通訳の意味も含む。
このように恵まれた環境で被災者の方々も協力的でスムーズに指導が行われる。
ただしこのことは連続支援を続けることでもっと信用を得られるのではないか?
午後は午前中医科で使っていた部屋を歯科室として使用し、うがい、洗コウ剤の(ネオステリン)
歯石除去の必要性を伝える。
その際、紙コップ、ワッテのより多い品の必要性を感じる。
現場はブルーシートが家族の班分けを行っているため靴の脱ぎはきが多く、スリッパの方が良い。
また、会話をするだけで喜んでいただける方が多数いらっしゃった。
増員の必要性を感じる。
悪性腫瘍を疑われる方が一人いたため金沢先生経由でかかりつけの歯科医師に連絡。
医療チームは医師、看護士、薬剤師がチームを組み(大学ごとにグループ分け)スムーズに治療
が行われている様子がうかがわれる。
また、交代の際必ず1日のオーバーラップをもうけタイムラグのない組織的な受け渡しが行われていた。
参考にしたいものである。
歯科医師、技工士、歯科衛生士チームが理想的か?
午前中10人、午後の歯科室では3人に指導。
Bグループ
斉藤先生の指導の下、午前中は2つ、名足保育園では前日すでに歯科医療班が訪問していたためニーズのない状況。
泊浜では子供の口腔ケアについての説明をする。
たまたまその場にいた親戚に身を寄せている避難している方にポリデントを配布。
避難所に集まっている方より個人の避難者にも救済の手が必要である。
午後
本吉公民館では向かいに歯科医院がが再開していて必要性がなかった。
昨日伺った仙翁寺で要望していた入ればケースを配布。
家族、家屋、金品すべてをなくした人々に対してのボランティアの難しさを痛感する。
歯科衛生士とのペアを提案する。
Cチーム
午前中は歌津中学校の200名の被災者のうちとりあえず50名を指導。
内容は義歯調整、クラスプ修理、テッシュコン、口腔内ケア、ブラッシング指導など
前日海上自衛隊が治療希望者の手を挙げさせていた。
我々とはアプローチが違うのを感じる。
後日またくると伝えると喜ばれた。
津波による義歯紛失が多数いらっしゃった。
中学生の知歯周囲炎に対しては丁寧なブラッシングを指導。
チームスタッフが必要か?
午後はベイサイドアリーナにてローラー的に指導。
前歯人工歯が必要、レジンでとりあえず修理。
必要品
・ポリグリップ
・ポリデント
・リステリンなどのうがい薬
・入ればケース
歯ブラシはどこでも必要以上に配布されており使うであろうと予想されたスポンジ歯ブラシは
不評、不必要。
義歯修理用にクラスプ線、プライヤ、新しい即充レジン(2005年)、筆。
本日は一関温泉郷・厳美渓いつくし園宿泊、久しぶりに足を伸ばせる温泉と暖房に安心する。
明日、BチームはAチームに合流予定。