気仙沼家屋
 8:00ミーティング午後タクシーで宮城県歯科医師会館にホテルを出発。
8:30神奈川県歯科医師会9名、京都府歯科医師会3名、北海道医療大学4名、札幌医科大学3名。
3人を1チームとし3台のレンタカーで訪問するとのこと。
我々神奈川県歯科医師会は派遣先として気仙沼避難所2ヶ所、志津川避難所1ヶ所を担当。


まずは宮城県歯科医師会の細谷会長より
・歯科医療活動は今回が第1回目である
・医療関係者からこれからは口腔ケアが重要との指摘を受けている
・東北人は遠慮深いのでじっくりと今の現状の不満を引き出すよう
・口腔異常は自覚症状が軽いのが重篤な場合は近隣の歯科医院を紹介すること
・特に誤嚥性肺炎には注意をすること
東北大学学部長の佐々木啓一教授より
・身元確認は現在米軍を主に50名で担当していたが徐々に縮小傾向
・医療チームから粘り着く食べ物ばかりでどんどん口腔内環境が悪くなってきている→厚労省に直接依頼
・現場は混乱しており義歯を洗えないとの不満あり
・我々の役目として災害避難者のニーズを把握することである
我々は佐藤チーフの下9人をA、B、Cの3人、3チームとし3台に分乗し
気仙沼に10:40出発。13:50に気仙沼歯科医師会会長の金沢洋先生の診療所に到着、
医療救護の指示を受ける。
とりあえず避難人数の多いところからAチームは気仙沼市総合体育館(1100名収容)
Bチームは仙翁寺(同330名)、Cチームは志津川南三陸町総合体育館(ベイサイドアリーナ1500名)
に向かう。
道中、テレビ報道で見慣れたものの悲惨な風景に圧倒される。
その凄さ、悲惨さにただただ驚くばかりの光景。
テレビと違うのはそのヘドロの悪臭。
町中イカの腐ったような強烈な臭いに気分が悪くなるほど。
Aチーム気仙沼総合体育館14:30過ぎ到着
歯科衛生士が常任、患者のニーズとして避難中流された入れ歯を作ってほしい、
入れ歯があわない、だつり、歯肉が腫れた方に対しては他地域の歯科医院に送るよう指導。
医療ボランティアがすでに入っているものの今後口腔ケアを調べる必要性あり。
ただし、高台のコンビニの物量は豊富。
Bチーム仙翁寺15:30着
震災後2日に1度の歯科医師チームの口腔内清掃をしてもらっている。
最近、近くの歯科医院が再開、現状で十分満足している。
話をしてみてもよい反応得られず、マスコミ慣れ、ボランティア慣れしてるのか医療の押し売りと思われている様子。温泉バス、援助物資もあふれている。一人だけ診察したものの「がっかり」が本音。
Cチームベイサイドアリーナ(一番遠かった16:00過ぎか)
市内がれきの山、志津川全町内停電。町全体が壊滅、非常電源で医療関係を志津川共立病院が指導。
歯科医院6件全滅。
自宅診療所を流された阿部・斉藤先生が20分ほど説明してくれた。
救急、テレビ報道で混乱している。
明日、9:30までに支援登録し医療関係者、自衛隊と援護する予定。
戸倉の歯科医師会が活動中。
ベイサイドはよいとしても近隣を巡回して援護する必要性あり。
以上、場所によっての我々歯科医師の必要性の温度差が激しいことを認識する。
今後BチームはCチームに合流予定。
必要性を感じた機材は抜歯鉗子、プライヤー、即充、人工歯、ワイヤークラスプ等翌日手配予定。
明日は6時にホテルを出発予定、ただし、おわかりのようにあまりにも仙台市内から気仙沼までの
道のりが遠く、帰宅が深夜となり救援の現実性に欠けるため、明日から1時間半ほどで着ける一関インター付近に宿泊場所を移し、活動することとした。
現在のホテル、本日はお湯が出るようになったものの余震によりエレベータ故障、暖房は未だ復旧せず。