2007年04月05日

作り直しの多い歯医者はヘタか?

作り直しの多い歯医者はヘタか?
 「この歯医者は一発でピッタリくるから腕がよい」と言われがちですが臨床においてインレーやブリッジ、クラウンなど再製作(型を採り直して作り直し)は度々あります。

歯科医院サイドの原因として
1.歯型の印象を採る際、咬ませているとき(硬化直前)に患者さんが動いてしまい変形する
2.忙しすぎで印象から石膏注入の間の時間が空きすぎて変形する
3.形成技術が未熟なことによるもの

歯科技工サイドによるもの
1.本来は適度な圧力で押し合っている隣接面が空きすぎて隣の歯との間が空いてしまい繊維質の食べ物が詰まってしまうおそれがある
2.かみ合わせが高すぎ、または低すぎる
3.形態が対象歯(右なら左の歯、左なら右の歯)と極端に違う
4.鋳造時などによる変形

患者サイドの問題として
1.インレーなどのセットまでの間に堅い物を咬んで歯が欠けてしまう(歯と金属のすき間から虫歯の可能性大)
2.忙しすぎてセットまでの間が1ヶ月以上空き、歯の移動により入らなくなってしまう。

等ですがどんなに注意しても数パーセントは必ずあります。

いいかげんな歯医者の場合はヘタと思われたくないとかまたきてもらうのが申し訳ない、経営上不利等の理由で、「患者さんから不満が出ない限りはこの程度は大丈夫だろう。」と無理矢理セットしてしまいます。

むしろ、正直に再製の理由を説明して採算度外視で作り直すのが良い歯医者と言えます。


補綴
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2007年03月30日

インレーブリッジ

インレーブリッジ
第一大臼歯は6歳臼歯と呼ばれ最初に萌出してくる永久歯であるとともに最初に虫歯となって抜歯対象となる頻度が最も高い歯です。

不幸にして抜いてしまった場合はいくつもの補綴の方法があります。
1.1本だけの入れ歯(保険、自費)
2.1本でのインプラント(自費)
3.両隣在歯に掛けたフルブリッジ(保険、自費)
4.部分的に削って入れるインレーブリッジ(保険)
上記の中で保険の範囲では4のインレーブリッジが最適といえるでしょう。
理由は
1.削る量が少ないためにフルブリッジに比べて審美性に優れている。
2.抜髄(神経を取る)必要性がない。
3.入れ歯に比べて違和感がない。
但し欠点として
1.入れ歯と違い、両隣在歯をある程度削らなくてはいけない。
2.欠損部分の咬合圧が両隣在歯に過剰にかかる。
3.フルブリッジと比べると外れやすい。
4.形成が高度な技術を必要とし、印象変形しやすいためぴったりと装着しにくい。
現在の保険制度の上では仕方ないと言えますが保険点数がフルブリッジより少ないのは繊細な形成技術を必要とする術者としては不満が残るところです。


補綴
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2005年12月16日

硬質レジンジャケットクラウン

入れた直後の硬質レジンジャケットクラウン 7年後の硬質レジンジャケットクラウン

他の歯科医院で小臼歯に被せる冠は保険の銀色のクラウンか自費のセラミックしかなく歯と同じに色にするには保険がきかないといわれたが本当でしょうか?というご質問を受けます。

実際のところ保険診療で歯の色とほぼ同色の硬質レジンジャケット冠ができますがそれを選択肢からはずして説明しない歯科医院は多くあります。
理由は
1.割れたりはずれやすい。
2.当初は見た目が良いが3年ほどすると食べ物の色素沈着によって色が変わって汚くなる。
3.それ以降は材質が柔らかいため咬合や歯ブラシ時の研磨剤によってすり減り本来のかみ合わせからずれてしまう。

等です。
しかし、さまざまな種類の治療法があり良くないとはいえ歯科医師側は保険診療の範疇でもに存在することを患者さんに説明し選択させるべきでしょう。

それぞれ違う方ですが左が最近入れたての硬質レジンジャケット冠、右が当院で装着して7年後のすり減ったものです。

補綴
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2005年02月22日

銀色で金属の詰め物か歯の色の詰め物か

少し削っただけなのに笑ったときに見えるところに銀色の詰め物を入れられてしまったということが患者サイドの不満としてあります。

生活歯に詰める場合のそれぞれの長所短所として

◇レジン充填(歯と同じ色の詰め物)

長所
1.笑っても目立たないため歯との色の差が当分の間は気にならない
2.治療時間は比較的長いが一回の来院治療だけで終わる
3.技工料がかからないためコストパフォーマンスがよい(歯医者サイド)
4.患者受けがよい
5.金属アレルギーに関係しない

短所
1.多孔性のため細菌が繁殖しやすく虫歯になりやすい
2.同じ理由で口臭の原因となることがある
3.歯と歯の間隔の調整がしにくい
4.柔らかいので摩耗に耐えられず減ってくる
5.治療後3年ほどすると変色して汚く見える

◇インレー(銀色のはめ込み式の金属)

長所
1.虫歯になりにくい
2.歯と歯の間隔の調整ができるため食べ物が挟まらないようにできる
3.摩耗しにくい
4.口臭の原因とはならない

短所
1.笑ったときに「ギラリ」と光り見た目が悪い
2.技工作業が入るため最低2回の来院が必要
3.コストパフォーマンスが悪い
4..まれではあるが金属アレルギーがでることがある
5.歯医者の腕によってはたびたびはずれることがあり、放置しておくとますます虫歯が悪化する
6.かみ合わせが極端に高いままにしておくと顎関節症になることがある

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もちろん患者と話し合った上でどちらを選択するかを決めるのが重要なことです。
ただし私の判断基準としてはその患者様の清掃状態、口の中のメンテナンスを調べた上で数年後の虫歯になる頻度を考慮してどちらかを決めます。

とりあえず「笑ったときに見えなくて金属のインレー」が無難といえるでしょう。

レジン充填はよっぽど清掃状態がよく将来においてもあまり虫歯にならないと自信を持って推測できる患者様には行います。

清掃状態が悪い方に口中レジン充填ばかりしてあり数年後によりいっそう虫歯だらけになっている方が多数見受けられるのが現状です。

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