2006年01月13日

過換気症候群(過呼吸)

 大概の場合過換気症候群の既往がある場合は酸素の濃度の理屈から相反しますが鎮静させるために笑気麻酔を併用いたします。

歯科治療下の興奮を抑えるためです。
特に抜歯下においての患者さんの不安は相当なもので脈拍と血圧が異常に上がっているので効果的といえます。

昨日の女性(age:36)の患者さんは上顎の親知らずの抜歯で前回軽いデンタルショックを経験していたので用心のため下顎の水平埋伏知歯では最初から笑気麻酔を使用し、伝達麻酔と浸潤麻酔を行いました。

脈拍、呼吸がすこし荒くなり口唇が白くなったのですぐに100パーセント酸素に切り替えましたが、さらに呼吸が荒くなり、顔が紅潮し冷や汗、脈拍が激しくなりました。
診療室に私の「ビニール袋!」という声が響きます。
早急にビニール袋での再呼吸に切り替えました。

過換気症候群です。

このような場合は酸素濃度の多い方か少ない方かを早急に判断しなくてはいけません。
1〜2分ほど再呼吸をすることで落ち着きを取り戻しましたので10分ほどいろいろとお話をし、落ち着いた後抜歯することが出来ました。

今回のような症状は初めてとのことで事前の説明と緊張緩和が不十分だったと反省した次第です。
(ご本人のブログ掲載承諾を得ております)

症例
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2005年09月25日

三叉神経痛

gankakakou.jpg
虫歯がない不定愁訴のうち歯痛と三叉神経痛とを勘違いするケースがたまに見受けられます。

これは三叉神経痛が歯から来る痛みと非常に似ているため虫歯が原因だととりちがうからで眼窩下孔やオトガイ孔を押さえることで痛みが増すのである程度診断されます。

原因はストレスなどによるもので軽度の場合は環境の変化などのストレスが無くなると自然と無くなる場合が多く、重度の場合は神経ブロックや投薬で治療します。

症例
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2004年11月20日

急性耳下腺炎

再診初診(かつて通っていたが再び不具合が出て来院した)。年は 55歳くらいの女性です。

数日前から右下の臼歯部の冠をを再製している途中の常態で今度は左上の臼歯部7番根尖部が腫れているというが診たところ若干ほっぺたが腫れてはいるが自発痛はないし打診もない。
その歯は、自分が過去に治療していて根尖膿胞はみられないし、しかも困ったことにゴールドクラウンが入ってるのです。
また、レントゲンでは軽い歯槽膿漏程度ではあるものの急性症状を起こすような常態ではなかった。
そこでベリオクリンというテトラサイクリン系の糊剤を歯肉ポケットに挿入し様子をみてもらうことにしました。
ところが翌日来院し、「昨日よりももっと腫れてきたんでかつて通っていた大学病院の口腔外科に行こうと思うんです。」とのこと。
常々「そんなものに負けるものか」という自負があるせいか「大学病院」というフレーズには僕ら開業医はは非常に敏感です。
そこでもう一度よくよく腫脹部位を丹念に調べたところどうやら耳下腺が原因らしいことが分かったのです。
一番判りやすかったのは左右の耳下腺を圧迫することによる触診でした。
また、口腔内は頬粘膜の耳下腺開口部が少しだけですが肥大しエアーで乾燥後もしばらく観察したところ一滴も唾液が出てこないのです。
当然反体側は正常です。
本人はおたふく風邪を経験しているということではあったのですが何かの原因で抗体が消滅していることも考えられなくもないので内科の受診を勧め、抗生剤の投与をしました。
後日来院し、耳鼻科の診断はやはり「耳下腺炎らしい」とのことでした。(このらしいというのもいい加減ではありますが「もっとはっきり診断せい!!」)流行性耳下腺炎のおたふく風邪ではなく原因は分からない耳下腺炎とのこと。いずれにせよ耳鼻科での抗生剤に変更したとのことでした。
ほっと一安心である。
これがもしも同側の上顎の根管治療中だったら、忙しくて考える時間の余裕がなかったら大きな誤診をしていた可能性は高いと思われます。

珍しい症例でした。

症例
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