2006年10月30日

舌ピアス

舌ピアス
 個人の趣味でしょうが日常の診療で奇妙な物に出くわすこともあります。

最初見たときはどきっとしましたが解剖学的にも舌の中心には動脈は存在せず、中心を避けた両脇に流れていることを考えると出血はさほど問題ないのかもしれません。

もちろん感染を考えると決してお勧めできるわけではありませんが小児の咬傷でも舌の中心を咬んでもそんなに心配することではないのと同じといえるのでしょう。

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2006年10月25日

中切埋伏歯の抜歯

正中埋伏氏の抜歯01 

 主訴は単純なインレーの脱離で来院したのですがパノラマレントゲンに横たわっている埋伏歯がはっきりと映ってありました。
今までも歯科治療をたびたび行っていたにもかかわらず歯科医師から何も説明されずに過ごしていたため放置していたと言うことです。

40代の男性の方で歯根も曲がっていて開窓後歯科矯正で引っ張り出しても利用できそうもなかったので抜歯し、ブリッジとする予定にしました。


正中埋伏氏の抜歯02

正中埋伏氏の抜歯03

正中埋伏氏の抜歯04

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2006年10月14日

知覚過敏

知覚過敏
 歯茎との境が虫歯がないのにもかかわらず冷たいものを含んだり、歯ブラシの刺激でピリピリと歯がしみるのが知覚過敏の症状です。

強すぎるブラッシングと強力な研磨剤である歯磨き粉の粒子によってでエナメル質やその下のセメント質が削れて更にその下の知覚のある象牙質が歯茎から表面に出てきてしまいます。

他にも、プラークや歯石で起こるムシ歯や歯周病等により歯グキが下がることによって、露出した象牙質にある象牙細管を通じて、歯髄(歯の神経)に直接刺激がいくために、歯にピリッとした瞬間的な痛みが生じるのです。

このような状態を放置した場合、リスクとして考えられるのは、ブラッシング時、歯ブラシがあたると痛みを感じるため、知覚過敏の周辺は歯磨きがおろそかになってしまいます。

歯科医院で行う対処としては1>2>3の順番で

1.知覚過敏用の薬を塗り、しみるところをガードし、薬効効果を期待する。(3回までは有効といえる)
2.レジン(プラスチックの樹脂)で、しみてしまうところを覆い外的な刺激を遮断する
3.神経を取る(なるべく避けたいもの)

ただし最も重要なことはご自身による正しいブラッシングです。
歯科医院で歯科衛生士による正しいブラッシングを教わることによって期間はかかりますが徐々に回復していきます。
この際、歯磨き粉は必要最小限量をつかうかゼリー状のものがよいでしょう。

これは慢性の虫歯の場合もそうなのですが歯には知覚に対する自己防衛機構が備えられていて歯髄側からのカルシウムの栄養補給によって内側から第2象牙質という「壁塗り」をしてくれるためで物理的の象牙質の壁を厚くすることによって刺激に対しての反応を弱めてくれるのです。

硝酸カリウム入りの知覚過敏予防歯磨き粉も有効といえるでしょう。

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2006年10月04日

明細付き領収書発行の義務付け

詳細な領収書
 CMなどでご存じの方もいらっしゃるかと思われますが半年を移行期間としてこの4月からすべての医療機関は領収書の発行が義務づけられ、当院も今月からは詳細な領収書を発行しております。

歯科関係として分類されるのは

1.初・再診料
2.医学管理等(歯周疾患指導管理料、歯科衛生実施指導料、機械的歯面清掃加算新製義歯指導料 等)
3.検査(歯周基本検査、歯周精密検査、電気的根管長測定検査、平行測定)
4.画像診断(オルソパントモ型パノラマ断層撮影、デンタル撮影)
5.投薬
6.処置(抜歯、抜髄、根管治療、スケーリング歯周外科手術、口腔外科手術など多岐にわたる)
7.麻酔(通常の局所麻酔以外に笑気麻酔鎮静法など)
8.歯冠修復及び欠損補綴(印象採得、咬合採得、歯冠形成、インレー、クラウン充填、義歯関係、補綴物維持管理料など

保険外として
1.自費(保険外診療分)
2.雑貨(歯ブラシなど)

今までのトータルの領収書と比べるとかなり詳細な内容となっており不正請求を防止するのではなく、患者と歯科医師サイドとの良好な信頼関係の構築に役立てられることとなればむしろ喜ばしいこととも言えます。

ただし、どの医療行為がどの分類の点数に関連づけられているかは未だ非常にわかりにくく効果のほどに疑問を感じるのは私だけではないでしょう。

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2006年10月03日

なぜあかひげ先生はいなくなったか?

歯科医師の適正とはいかんやと思うこともあります。
誰でも思うことででしょうが「この仕事が自分が本来やりたい職業なのだろうか?」と自問自答することがあります。

本当に生まれたときから歯医者に向いているという方はいないのではないでしょうか。
では、立派な歯科医師はどのように作られるのでしょうか?

それは環境が歯科医師に育て上げてくれるのです。
教育であったり先輩だったり同級生だったりといういろいろな刺激によって育てられることだと思われます。

ただし近年の歯科医師を取り巻く状況は悲惨で、大学でプライドを持った教育を受けてきて「さあ、患者さんのために、世の中に貢献しよう」と社会に飛び出しても歯科医師過剰の現在では保険点数とプライドを計りにかけるとプライドがずたずたになってしまうという現状があります。

今年になって患者さんが病院窓口で支払う自己負担率を上げ、一方で医療機関に支払われる診療報酬を大胆に削減しました。
それなのに現在先進7カ国の中で一人に対しての国民生産額(GNP)あたりの医療費のパーセンテージは最下位と成っており前回の小泉政権の過去の負の遺産となってしまっています。
(ちなみに米国では日本の7倍となっています)
この現状ではただでさえ歯科医師過剰の時代に医療費の削減。すなわち医療従事者に対する報酬の低下は医療全体の質の低下、忙しさのゆえにうっかりぽっかりミスに繋がってしまうのです。

何でもかんでも削減、もったいないを美徳とする心は大事なことですが本来必要のある福祉・医療費を削ることによって満足な医療を受けられなくなってきていることに危機感を持たなければいけない時代となってきているのを国民は今こそ認識すべきでしょう。

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