2006年01月26日

舌根の葉状乳頭

舌根の葉状乳頭
 本日も「もしかして舌癌ではないでしょうか?」と心配して来院した例です。
年に何件かある意外と多い症例です。

舌根の深い位置の側面には水泡状の葉状乳頭がありブツブツとしていて確かに腫瘍のような形態をしています。

癌を疑うと正常な組織がいつの間にか癌に見えてくることは仕方のないのですが是非とも左右を見比べてください。
左右対称に癌が出来ることはまれですのでご安心ください。

元来あったのですが咬傷などで観察したことで発見し驚くようです。
特に下顎の最後臼歯(7番)が咬耗によりナイフのように鋭くなっていて舌根を傷つけている場合が多く、研磨して丸めることで舌の痛みは解決します。

2006年01月25日

術後の冷湿布用氷嚢

抜歯後の冷湿布用氷嚢
 抜歯後は薬に対しての副作用の注意を記してある薬剤情報の書類とは別に抜歯後の諸注意をまとめた冊子を必ずお渡ししています。

それでも下顎の抜歯などで骨を触ったケースで術後に腫脹することが予想された場合はあらかじめ作っておいた自家製の氷嚢で待合室で待っているときに即時冷湿布をしてもらっています。

抜歯後による痛みは局所麻酔が切れる2〜3時間後がピークとなりその後は緩やかに緩和してきますが腫れは翌日がピークとなります。

その後2日目で半分となり3日後でその半分となり長くても1週間程度で無くなるのが平均的です。

氷嚢は1年ほど前から積極的に採用していますが以前と比べてかなりの頻度で術後の腫脹が抑えられていると実感できます。

大病院では製氷器を常備してますが小さな医院では見落としがちですね。

しかし、冷やしすぎて血行不良になり青あざを作らないような注意が必要です。

2006年01月22日

日経BPブログ・オン・ビジネス掲載

日経BPブログ・オン・ビジネス掲載
 昨年の4月にシックスアパート社の取材を受けましたが今年になってそれらがまとめられ一冊の本となり出版されました。

帯には「ブログ・メーカーがノウハウ、全部教えます。まずは勝ち組に聞け!」というたいそうなもので企業ブログ100社カタログのNo,057に小さく「川崎市の歯科医院によるブログ。歯科医が歯の健康相談を執筆する」とあります。

一年半前にブログに移行したときは歯科医師によるブログは皆無でしたがこのところのブームで星の数となっています。

しかし、ちょっと方向性が違うんじゃないかと思われるケースもあります。

1.ブログ=日記という考えから脱却して切れていない。
2.縦にダラダラと長くて見るのがいやになってしまうし、サイト構成が複雑でどこにいるのか迷ってしまう。
3.インプラントやセラミックなど高度な医療を提供していると医院の宣伝にばかり利用しているため情報の公開という本質からかけ離れている。
4.通常のHPからリンクされているブログのため毎日更新しているにもかかわらずブログのメリットを利用しきっていない。

歯医者の日常などはのぞいても面白みはないのですからもっと日々の診療記録として利用しかつ、動的プログラムと組み合わせて診療の質の向上のために患者サイドからの意見を積極的に取り入れるべきでしょう。

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2006年01月21日

上唇小帯切除術

切除の必要な上唇小帯
 テレビでご存知のタモリ氏のようにいわゆる「隙っ歯」(正中離開)の中で審美歯科では絶対に切らなければいけない上唇小帯を持っている方がいらっしゃいます。

大概は子供の頃に転んで唇を打ち、自然と切れてしまうのですがそのまま温存している場合は前歯の歯並びが開いて審美的ではなくなってしまうことがあります。

本日来院した方の場合は歯列矯正の相談が主訴でしたが歯列矯正の前に上唇小帯の切除が必要となります。

それをしないことには前歯の間に強固な繊維質の筋がまたがっているため矯正を行う上で大きな障害となるのです。

もしも小児の頃にそのことに気がついて切除していたら現在は前歯が開いていなかったと推測されますが20代では切ったことによっての閉鎖は期待できません。

しかしながら放置することによってさらなる歯間離開が予想されますので早急に切除すべきでしょう。



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2006年01月17日

智歯の口腔底迷入

滅多にあることではありませんが下顎の智歯の舌側の骨は非常に薄い場合や無い場合があり、力の加減をしてもヘーベルの圧力で口腔底に迷入することがあります。

私も4〜5例経験していますが先日の土曜日の場合もまさにそれでした。
ぐっとヘーベルを入れたと同時に歯が視界から消えます。
タラッと冷や汗が出ます。

口腔底を触診すると咽頭方向に出っ張りがあり迷入していることが分かります。
わずかに抜歯窩からのぞけたのでつついてみるものの鋭匙や鋭匙ピンセットでもどうにも遠くて届きません。
かといって骨を大きく削ると術後の腫脹が激しいため容易にはできないということもあります。

結局のところ口腔底を電気メスで空けた後抜歯窩から探針でそのまま舌側方向へ押し出して口腔外に取り出し縫合しました。
以前も5番方向まで指で移動させ切開後取り出したことがありますが術後の腫脹は思いの外軽度です。

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2006年01月13日

過換気症候群(過呼吸)

 大概の場合過換気症候群の既往がある場合は酸素の濃度の理屈から相反しますが鎮静させるために笑気麻酔を併用いたします。

歯科治療下の興奮を抑えるためです。
特に抜歯下においての患者さんの不安は相当なもので脈拍と血圧が異常に上がっているので効果的といえます。

昨日の女性(age:36)の患者さんは上顎の親知らずの抜歯で前回軽いデンタルショックを経験していたので用心のため下顎の水平埋伏知歯では最初から笑気麻酔を使用し、伝達麻酔と浸潤麻酔を行いました。

脈拍、呼吸がすこし荒くなり口唇が白くなったのですぐに100パーセント酸素に切り替えましたが、さらに呼吸が荒くなり、顔が紅潮し冷や汗、脈拍が激しくなりました。
診療室に私の「ビニール袋!」という声が響きます。
早急にビニール袋での再呼吸に切り替えました。

過換気症候群です。

このような場合は酸素濃度の多い方か少ない方かを早急に判断しなくてはいけません。
1〜2分ほど再呼吸をすることで落ち着きを取り戻しましたので10分ほどいろいろとお話をし、落ち着いた後抜歯することが出来ました。

今回のような症状は初めてとのことで事前の説明と緊張緩和が不十分だったと反省した次第です。
(ご本人のブログ掲載承諾を得ております)

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2006年01月06日

進まない虫歯(カリエス0)

カリエス0
 歯牙の裂溝(れっこう)の黒い虫歯を治してほしいと来院しても治療の必要性のない場合があります。

私が子供の頃の歯科検診では虫歯の進行程度をC1〜C4 と分類していましたが現在は処置歯、無処置歯としか虫歯を分けていません。
しかし、逆にC0 という分類ができています。
これは虫歯でもごく軽度で、今後清掃をしっかりしていれば進行せず虫歯のきっかけを作るということで探針で突っつくことさえ禁じています。

写真のように成人においても黒いものの進行速度が極端に遅く口腔清掃環境がしっかりしていれば治療の必要性がない場合もあります。

むしろ透明度が無くなり白濁した白い虫歯こそ進行速度が速く、早急の治療を必要とすることがよくあります。

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