外歯瘻(がいしろう)01
 非常に怖い症例です。
20年弱前の古いアルバムを整理していたら外歯瘻の写真が出てきました。
歯根嚢胞が大きくなって膿を排出する際は通常、口の中の歯茎の根本から出てくるのですがごくまれに下顎の6歳臼歯(6番)の歯根嚢胞が10代で急速に拡大した場合、皮膚から排膿することがあります。


もちろんそうなった歯は即時に抜歯となりますがその陥没した傷跡はなかなか治りにくく、形成外科で移植手術をしても完全に元通りとはならないのです。
たかが虫歯といえども審美的に取り返しのつかなくなった典型的な例と言えるでしょう。
※写真は治癒後、5年ほど経ったものです。
外歯瘻02
※大きな吹き出物と間違えやすい別の症例で外歯瘻になる直前のものです。
抜歯後治癒良好(17歳)